ブログ

先輩からのアドバイス 前編

こんにちは。ケイ往診クリニックの森河です。

 

このブログを書いている8/31現在、新型コロナウイルス感染者数もようやく減少傾向になってきました。発熱外来もやっている開業医の友人に話を聞いても、発熱外来を受診される方の数がピーク時の半分くらいになっているそうです。しかしまだまだ油断できない状況ではありますので、引き続き消毒、手洗い、うがいを徹底して頂きますよう、宜しくお願い致します。

 

患者さんの家に向かう途中、さて今回のブログはどんなことを書こうかなと考えていましたところ、研修医の時に先輩医師から頂いた2つのアドバイスを思い出しました。

1つは研修医として働きだして1か月も経たない時に、学年が1つ上の先輩医師から言われた言葉で、「看護師さんと仲良くやりなさい」です。

医師はリーダーの役割を持ちますが、決して一人で全てのことが出来るわけではなく、看護師・薬剤師・理学療法士・技師など多くの人が患者さんに関わり、チームで治療にあたっています。ましてや研修医は勉強して知識は多少あれど、経験は全くありません。医師になったからといって驕らず、謙虚な姿勢でチーム医療に参加しなさいというアドバイスであったと感じています。

患者さんは病気のことで様々な思いを持ちながら日々を過ごしています。看護師さんは患者さんからの話を聞きだすのが上手な方が多く、医師は知らない情報が看護カルテに記載されていたりします。

当院では、訪問看護ステーションの看護師さんと協力しながら訪問診療をさせて頂いています。24時間対応の事業所も多く、血圧測定や薬の管理、点滴、褥瘡(床ずれ)のチェック、清拭(入浴できない方には蒸しタオルで体を拭いてくれます)など本当に様々な事をやってくれます。在宅でも出来る事はたくさんありますので、何かお困りの事があればいつでもご相談下さいね。

 

2つ目のアドバイスの話は次週に書こうと思います。

 

西宮市の訪問診療・在宅医療・往診 ケイ往診クリニック

 

医師 森河 紘希

在宅医療における不正性器出血

こんにちは。
ケイ往診クリニック、医師の松原です。
暑さも盛りを超えたのでしょうか、息が詰まるほどの苦しさは感じなくなってきたように思います(感覚がマヒしてきてるだけかもしれません)

さて、今月から医師3名全員がブログを書くことができるようになって嬉しく思います。
今回は私が担当させていただきます。

 

今日は婦人科医の視点から見た、在宅医療における不正性器出血の考え方をお伝えしようと思います。

病院に勤務している頃、ほぼ意思疎通が取れないような全介助の患者様が不正性器出血や帯下(おりもの)異常で、多くの人に付き添われてストレッチャーで紹介されてくる人が結構いました。婦人科以外の先生方にとって産婦人科領域はブラックボックスですので、とりあえず婦人科に診せておきたいと思われる気持ちは理解できます。しかし婦人科診察は不快感を伴う診察ということもあり、受診から診察まで本人および介護者にとって大きな負担です。

ですが、やっとの思いで通院し婦人科を受診できたにも関わらず、婦人科医から「検査も処置も基本的にやることはないです。出血は経過観察をしてください。止血剤を出しておきます」と言われてただ帰るだけ、という結果になることが結構な頻度であるのです。

なぜ婦人科医はそう言って何もしてくれないのでしょうか。外来が混んでいて適当にあしらっているのでは?と思われる方もいるかもしれませんが、実はそうではありません。

 

婦人科医の思考回路はどうなっているのでしょうか? 少し解説します。

閉経後の不正性器出血で問題となりうるのは大きく分けて2つです。
一つは悪性腫瘍(子宮頸癌、子宮体癌)、もう一つは感染、炎症に伴う出血と帯下異常です。

婦人科医は不正性器出血がある方が紹介されてきた場合、まず悪性腫瘍を見逃さないよう診察、検査を行います。その結果、悪性腫瘍の診断がつけば当然それに対する加療のフェーズに入っていくわけですが、この治療フェーズの考え方が少しやっかいなのです。

不正性器出血を来す悪性腫瘍は主に子宮頸癌、子宮体癌です(他に腟癌、外陰癌がありますがレアです)。子宮頸癌の主治療は手術療法もしくは放射線療法(同時化学放射線療法)と化学療法のセット、子宮体癌の治療は原則手術による子宮全摘術と再発リスクに応じた術後化学療法です。

ただ、これらの積極的治療を行うためには本人の全身状態が非常に重要なのです。基本的に積極的治療の適応となってくるのはPS(パフォーマンスステータス)2以下というのが目安です。具体的には1日の半分以上をベッドから離れて自立して生活している、というのが条件なので、ストレッチャーや車椅子で意思疎通もなかなか取りづらいような方はこのPSの観点から積極的治療の適応にならないのです。積極的治療の適応にならなければ取り得るのはBSC(ベストサポーティブケア)、いわゆる緩和・対症療法です。

つまり、PSが3,4(寝たきり)のような方はそもそも悪性腫瘍の積極的加療の適応から外れてしまうのです、治療に繋がらず方針が変わらない検査に意味はありませんから、検査も処置も行われないことが多いのです(実際は子宮頸部、内膜の細胞診を行うことが多いですが、結果が悪性で帰ってきたとしても治療選択肢が無ければあまり意味はありません)

このような思考回路で婦人科医はその先の治療まで見ているため、入口の受診で経過観察を告げるのです。

感染、炎症に伴う出血もほぼ同じです。

高齢の方で帯下異常を来す典型的な疾患に子宮留膿腫があります。腟からの逆行性感染で子宮の中に膿がたまる疾患です(背景に子宮悪性腫瘍が隠れていることもあります)

これに関しても、子宮留膿腫がきっかけで発熱を来すような全身感染症の熱源になっていればドレナージを行いますが、全身状態が良好で全身感染を来していないときはドレナージを行わないこともあります。

 

その他、不正性器出血や帯下異常の原因となり得る病態では萎縮性腟炎(女性ホルモン欠乏による粘膜の炎症)や機能性出血、肉芽からの出血などがありますが、これらの疾患は寝たきりの患者さんでは治療されません。

 

いかがでしょうか。

婦人科を受診したけど何もされず帰宅させられた、の背景にはこのような思考回路が隠れているのです。

寝たきりの患者さんの婦人科受診には本人、介護者、病院勤務者すべてに負担がかかります。

適切な受診判断をおこなっていきたいところですね。

ではまた、次回のブログでお目にかかります。残暑で体調を崩されないようご自愛ください。

 

西宮市の在宅医療、訪問診療、往診

ケイ往診クリニック 松原

新型コロナ隔離期間(濃厚接触者の方)

ケイ往診クリニックの京本です。

 

前回は、【➀陽性者(症状のある方)】と【②陽性者(症状のない方)】の隔離期間についてまとめました。

今回は、「濃厚接触者の方の隔離期間」、そして「どういった条件が濃厚接触者にあたるのか」。

「陽性者が感染させる可能性がある期間はいつから?」についてまとめたいと思います。

 

【③濃厚接触者】
(感染可能期間にある)陽性者と接触した日の翌日から5日間。

例:8月1日に接触 → 8月2日~8月6日療養 → 8月7日に解除

<濃厚接触者の基準>
以下のどちらかに該当する場合を濃厚接触者とする。

陽性者と同居

・陽性者と手が触れる距離(目安1メートル)で、どちらか一方がマスクを着用していなかった場合15分以上の会話があった場合。

「感染可能期間とは(他者へ感染させる可能性のある期間)」
陽性者が症状(※)あり:症状が出た日の2日前以降
陽性者が無症状:検査をした日の2日前以降

※症状とは、発熱、咳、呼吸困難、倦怠感、喉の痛み、鼻水、鼻づまり、頭痛、関節痛、筋肉痛、下痢、嘔吐など。

 

以上、2回の記事にわたり【➀陽性者(症状のある方)】と【②陽性者(症状のない方)】、【③濃厚接触者】の隔離期間についてまとめました。

 

ここまで感染者数が多いと、日常生活を送る上でかからないことが非常に難しくなってきておりますが、マスク着用、うがい手洗いなどの基本的な感染対策を引き続き行いましょう。
まだまだ暑いですので、脱水にも注意して少しずつ水分を取るようにして下さいね。

 

西宮市 鳴尾町 訪問診療 在宅 往診

ケイ往診クリニック 京本

新型コロナ隔離期間(陽性者の方)

ケイ往診クリニックの京本です。

全国的に新型コロナウイルス感染症はまだおさまる気配がありませんね。関西では兵庫県は大阪に次ぐ感染者数となっております。
訪問診療にお伺いしている患者様やご家族様が陽性者となられたり、濃厚接触者となられるケースが増えています。

「いつまでが療養期間なの?」と、隔離期間に関して迷われることが多いと思いますので、兵庫県HPで公表されている基準をまとめておきます。(2022年8月21日時点)

隔離期間は次の通りです。

 

国の通知に基づき、原則、オミクロン株患者の基準として記載されています。ワクチン接種の有無で隔離期間に違いはありません。

【➀陽性者(症状のある方)】
発症日から10日経過(発症日の翌日から数える) かつ 症状軽快後72時間経過

例:8月1日に発症 → 8月2日~8月11日療養 → 最短だと8月12日に解除

72時間(3日間)症状が治まっていることが条件にありますので、症状が続いている場合は隔離期間が延長されます。

 

【②陽性者(症状のない方)】
検体採取日から7日経過。(※10日経過するまでは体調に注意。デルタ株の場合は10日間隔離になる。)

例:8月1日に検体採取 → 8月2日~8月8日療養 → 8月9日に解除

 

「陽性者の方」は、以上になっております。

次に【③濃厚接触者】についてまとめたいと思います。

 

西宮市 鳴尾町 訪問診療 在宅 往診

ケイ往診クリニック 京本

お盆休暇について

当院はカレンダー通りの診療を行っております。

土・日・祝は訪問診療患者様への24時間往診体制(契約時にお伝えしている医師直通番号へお掛けください)、平日は通常通りの診療となります。

宜しくお願いいたします。

 

西宮市の訪問診療 在宅医療 往診

ケイ往診クリニック

素敵な街

こんにちは。ケイ往診クリニックの森河です。

 

本当に暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。訪問診療では我々3人が患者さんのお宅に伺いますが、年配の方の中にはクーラーを全くつけない方もいらっしゃいます。家の中でも熱中症になることがありますので、しっかりとクーラーをつけて頂き、水分もこまめにとって、少しでも涼しく夏をお過ごし下さいね。

 

私は大阪生まれ大阪育ちでこれまで西宮にはあまり縁がございませんでした。今年の4月に鳴尾町でケイ往診クリニックを開院してから西宮市内を走り回っておりますが、ようやく地図や道路の名前が頭に入ってきました。公園や学校も多く、大きな商業施設から路地裏の名店まで様々なお店があり、住みたい街ランキング上位の常連なのも納得です。

これからも西宮市を中心に、訪問診療を行って参ります。患者さんから、「自宅に先生や看護師さんがこまめに来てくれるなんて知らなかった」と仰って頂くこともあります。このブログが訪問診療を知るきっかけになれば嬉しいです。このブログをご覧になられた方やそのご家族様で、様々なご事情で病院に通院するのが困難な方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談下さい。

では、また次のブログでお目にかかります。

 

 

西宮市の訪問診療・在宅医療・往診  ケイ往診クリニック

 

医師 森河 紘希

熱中症対策

ケイ往診クリニック院長の京本です。

西宮市でも連日暑い日が続いていますね。室内にいても熱中症になることがあり、訪問診療や往診で点滴が必要になる患者様が増えています。

熱中症、脱水症が起きると頭痛がする、脈が速くなる、喉が渇く、脇や舌が乾燥する、皮膚に張りがなくなるなど見られます。

 

3食しっかり摂れている方は過剰に気にすることはないですが、食事量の少ないご高齢の方は注意が必要です。

ポイントは「こまめな水分摂取」や「適度な温度管理」になります。

 

水分摂取は、「喉が渇いてなくてもこまめに摂取する」ことが大事となります。激しい運動をしなければ、食事以外で、1日1.0L~1.5Lを目標にしましょう。(心不全などで水分制限のある方は主治医とご相談下さい。)

 

水分の取り方。

➀1番は経口補水液オーエスワン(OS-1)で補うのが理想です。ポカリスエットの甘みを抑え、少し塩味を足したような味で飲みやすいです。新発売のアップル味は塩味が苦手な方に、甘みが足されている感じです。

 

②諸事情でOS1が難しい方は、水やお茶を基本としてスポーツドリンクで補いましょう。水分摂取は水やお茶を基本とし、汗などで失われる電解質をスポーツドリンク(1日500ml程度)で補う。

 

※注意点としては、スポーツドリンクばかり飲まないことです。

飲み方を間違えるとペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)で糖尿病を発症します。毎日清涼飲料水ばかり飲んでいると、さらに喉が渇き、さらに飲んでしまうという悪循環に陥ります。先日もペットボトル症候群で発症した新規の糖尿病患者さんを診る機会がありました。(1か月以上、清涼飲料水を毎日1.5L以上飲んでいて、喉がよく渇く、体重減少、倦怠感を認める方は糖尿病の検査を受けてください)

 

③アルコール類やコーヒーには利尿作用(尿がたくさん出る)があるため脱水対策としては適していません。

 

以上、自宅でできる熱中症・脱水症対策でした。

 

西宮市鳴尾町 訪問診療 在宅 往診

ケイ往診クリニック 院長 京本